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2021年11月30日

せんせいのたまごセミナー~こどもが楽しく分かる社会科授業

フィールドワーク その3(2020年12月27日のつづき)

本日は、フィールドワーク第3弾です。
今までは、琵琶湖疏水、方広寺、六波羅蜜寺を紹介してきました。
今回は、少し趣を変えてみたいと思います。

京都市のマンホール


この写真は、本学の近くにあるマンホールです。
マンホールは、各自治体ごとにデザインされるため、その地域のシンボルが表現されていることが多く、社会科の教材として適しているものもたくさんあります。
京都市のマンホールは、中心に京都市章が配置され、周辺に御所車が表現されています。かつての都であった京都を表現したものになっています。

高島市のマンホール


2枚目のマンホールは、滋賀県高島市(旧安曇川町)のマンホールです。
本学科の教員は、教育実習の時期になると、実習を行っている各地に訪問指導に出かけます。
その際に撮影したものです。
実は、高島市は、全国シェア90%を誇る扇骨(せんこつ)の産地なのです。
かつて、安曇川の氾濫対策に植えた竹が良質なもので、江戸時代に農閑期の副業として栄えたそうです。
扇骨が京都に運ばれれば「京扇子」、江戸に運ばれれば「江戸扇子」になり、全国に広まっていきます。
このように特産物をマンホールデザインに採用している自治体もあります。

嘉手納市のマンホール



3枚目です。
沖縄県嘉手納町のマンホールです。
嘉手納基地前近くの道の駅で撮影したものです。
デザインされているものは、ハイビスカスとサツマイモ。
なぜ、沖縄県にサツマイモなのでしょうか。
実は、沖縄県に甘藷(サツマイモ)が中国から伝わったのは、琉球王国時代の1605年頃。
飢えに苦しむ琉球の人々を救ったものが甘藷(サツマイモ)だったのです。
その甘藷を伝えたのが、現在の嘉手納町出身の野國總管という人物だったそうです。
その後、琉球王国に広まった甘藷が当時の薩摩藩に伝わりサツマイモと呼ばれるようになりました。
時代が違えば、サツマイモと呼ばれなかったかもしれませんね。

このように、身近にあるマンホールもフィールドワークの対象であり、社会科の教材となります。
皆さんも、町歩きしながらマンホールにも気を向けてみませんか。
面白い発見があるかもしれませんよ。

Posted by 京都ノートルダム女子大学こども教育学科  at 10:21