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2021年08月25日

せんせいのたまごセミナー~一人ひとりの学習者へのまなざし

 授業では、学級集団全体の力を高めていくことが求められます。しかし、最終的には一人ひとりを伸ばしていくことが大切です。

 一人ひとりを伸ばすためには、先生は、個々の学習者に「まなざし」を向けることが必要です。目を向けることと「まなざし」を向けることは異なります。「まなざし」を向けることは、目を通して相手に心を向け、働きかけることです。

次に紹介するのは、津田修吾校長先生(当時)が、担任の先生に替わって6時間の授業をした後に、書いた文章です。ここには、先生の「まなざし」が、一人ひとりの学習者に向けられていることが伝わってきます。
せんせいのたまごセミナー~一人ひとりの学習者へのまなざし

 十八名の子ども達との出会い。そして、過ごした六時間の授業。「授業」を通して初めて見えてきた一人一人の「顔」「思い」「願い」。もっともっとこの子たちにしてあげなくてはならないことは何か、できることは何かを真剣に考えていかなければならないことを痛感した。今、改めて学習を振り返りながら、一人一人への思いを記したい。(こどもの名前は仮名です。)

のぞみさん

○4章「今でいうとクワのやく目をするすきになったんだよ。」というように理解が速く、的確だ。発言力もある。さらに読書への幅を広げさせていきたい。

りささん

○正確だが読みに豊かさがあればなお良い。のびのびと表現できるようにしたい。ややおとなしいので、自信を持って発表できるように励ましたい。

のりあきくん

○ワークシートなど、個別に励ましたりヒントを与えたりするとそれなりのものができる。3章ではすばらしいことを書いていた。読む力はあるのだから、自分から進んで集中できるような関わりを工夫したい。

せんせいのたまごセミナー~一人ひとりの学習者へのまなざし
わかなさん

○4章で、挿絵③について触れていなかったが、それまで完璧に近い読みをしている。「すごい。チンパンジーとちがうんだね。」と場を考えた表現もできている。ややおとなしいので、考えのよいところがみんなに認められるようにしたい。

きょうこさん

○やや読みが概念的である。具体的に説明できるように、文章を読んで絵に画いたりさせたい。発言を促してもはにかんでしまうところがある。他の活動とも合わせて表に出るようにしていきたい。

まきさん

○伸び伸びと書いていくことはよいが、文章に即して書くことができていないので、ていねいに読む、ていねいに書くことを指導の軸としたい。発言の時は、躊躇しているが、少し言葉をかけるとがんばるので、勇気づけたい。

まことくん

○担任の先生に付いてもらったり、机間指導で個別にヒントを与えたりすると、正解が出ることが間々見られた。朝の登校時や清掃時を利用して、数多く言葉をかけるようにしている。日常の遊びなどでも加わって話しかけたい。

(津田修吾氏の実践報告資料より)


 津田修吾先生の、一人ひとりへの思いは、実際には18名の子どもたち全員について書かれています。ここでは、その中の数名について書かれた思いを取り上げました。

 ベテランの津田修吾先生のように「まなざし」を働かせることは難しいでしょう。しかし、「まなざし」によってこどもたちに向き合うことの大切さは、心にしっかり留めておきたいと思います。



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Posted by 京都ノートルダム女子大学こども教育学科  at 12:37 │せんせいのたまごセミナー