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2021年04月18日

せんせいのたまごセミナー~協働について

今回のテーマは、「協働(きょうどう)」です。
学校教育学群(堅い名前!)の藤本陽三が担当します。

「協働」はこれまで、まちづくりの一つの手段を表すのに使われることが多かった言葉ですが、最近教育の分野でもよく目にします。

同じ音(きょうどう)の言葉に「共同」「協同」「共働」があります。
「協」「共」「同」などの文字から考えると、「協力」とともに、「みんなで力を合わせて一つのことに取り組む」というところは共通のようです。

では、「協働」には何か特別な意味、ニュアンスがあるのでしょうか。
パーティーの準備の例で考えてみましょう。

コロナ禍が落ち着き、友達と誕生日のパーティーをすることになったら、皆さんはその準備をどのように進めますか。次の3つから選んでください。
協働

A 全員で食料などの買い物に行き、全員で調理し、全員で飾り付けや音楽の用意をする。
B それぞれ得意なことで役割を決め、分担して準備を進める。
C くじ引きで役割を決め、分担して準備を進める。

A B Cそれぞれの進め方について考えてみましょう。

A 全員が全てのことを経験できます。少人数であれば、ワイワイ言いながら、一つ一つ進めるのも楽しいですね。
B 役割分担するので、効率よく準備できます。それぞれの得意なことを受け持つので、スムーズに進む反面、役割が固定されてしまうことにもなりかねません。
C 色々なことが経験できますが、不得意な役割を担当することになった時が心配です。

そこで、注目されるのが「協働」です。
例えばこんな感じでしょうか…。

買い物はみんなで行ったほうが楽しいので全員で行きます。料理は、ピザ作りの得意なPさんが腕を振るうことになりました。参加者の中で一番音楽が得意なMさんは、最近Kさんがキーボードの練習を頑張っていることを知っていて、伴奏を担当するように勧めます。少し自信のなかったKさんも必要に応じてMさんが支援してくれるとのことで、チャレンジすることにしました。しばらくして、ピザ担当のPさんは、焼き上がるまでの間、テーブルセッティング担当を手伝います…。

このような場面は我々の日常の中でよく見かけることです。
「協働」は、役割を固定的に捉えるのではなく、状況に応じて「変化するもの」と柔軟に考えることです。ここにはそれぞれが個性や能力を生かしながら、常に仲間を思いやり、リスペクトし、チームとして一つのことに取り組む姿が見られます。

将来、みなさんが仕事をする場所がそんな「協働する保育所」や「チーム〇〇学校」だったら毎日が楽しいでしょうね。きっと素敵なこどもたちが育つことでしょう。

ところで、京都ノートルダム女子大学こども教育学科は……
はい!間違いなく「協働する学科」です!



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Posted by 京都ノートルダム女子大学こども教育学科  at 10:44 │せんせいのたまごセミナー