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2021年03月11日

せんせいのたまごセミナー〜大学の音楽授業

 突然ですが、皆さんは大学の音楽の授業にどのようなイメージを持っておられますか? 高校までの音楽授業を思い浮かべ、人によって様々な思いがあると思います。こども教育学科の音楽授業は、一言で言えば、「こどもに、楽しい・嬉しい・幸せと感じてもらうために、音楽で何ができるか、そのために、どのような技術が必要なのか」を考える時間だと私は思っています。音楽は医学のように、直接人の命を救ったりすることはできませんが、人の心を動かすことは可能です。こどもたちが辛い時や疲れている時に、音はするりと心の中に入り込み、理屈ではなく、もっと簡単な方法でこどもの心を軽くすることができるのです。

 ピアノが苦手だと悩んでいる学生はたくさんいますが、授業中に、このように伴奏法を変えるとこどもが動きやすくなる、この曲は集中力がアップするなどのエピソードを話し、実演すると、興味深く聴き、何度も練習して技術を身に付けようとする姿が見られます。

 例えば、うさぎのようにジャンプしているこどもがいたらアニソンを弾く、集中していないこどもがいたら、ジブリやディズニーの曲を弾くと、夢中になって動いてくれたり、「知ってる!」と言って耳を傾け出したりすることは、保育現場では少なくないのです。曲が全部弾けなくても、一部だけでも弾くことによって、こどもの活動に対するモチベーションを上げることができます。

 ある学生が、実習を終えた後、音楽は、言葉で「静かにしなさい」といわなくても、こどもの心を自然に活動に向けさせることができる、それがわかった時、授業をもっとちゃんと受けていればよかったと思いました」と話してくれました。技術を学ぶだけではなく、こどもの幸福のために、音楽の効果や影響を学ぶ姿勢はとても大切です。
 音楽に限らず、体育、造形などの教科は、個々のイメージを大切にし、友だちと共有する楽しさを知る、すなわち、こどもの生活を豊かにし、そのために必要な技術を身に付けることが目的なのです。それを意識して授業を受けてください。そうすれば、きっと楽しく授業を受けることができるでしょう!



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Posted by 京都ノートルダム女子大学こども教育学科  at 15:47 │せんせいのたまごセミナー