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2020年09月09日

せんせいのたまごセミナー~体育授業の大切さとは~

せんせいのたまごセミナー
~体育授業の大切さとは~
みなさんが今まで受けてきた体育の授業について、どんなことを感じて受けてきましたか。
例えば、徒競走でいつも負けてばかりで嫌になったり、跳び箱が全然跳べなくて面白くなかったり、水泳の時間、上手く泳げなくて自信を無くしてしまったりした人も少なくないと思います。また反対にマットや跳び箱で、できる技が増えて意欲が沸いたり、ボールを上手く操作することができるようになり、ボール運動が楽しくなったり、体を動かす心地よさを味わったりして体育が好きという人もいると思います。
体育授業の特性は、「できる、またはできないの結果がはっきりしている」ということです。できると嬉しいけど、できないと辛いになってしまいます。周りの友だちと比較して優劣をつけてしまうことにもなりかねません。体育は「できる」ということだけを目的にしてしまうと、自分がやりたいという気持ちよりも、やらなくてはならないという義務感が強くなり、結局は嫌になってしまうことが起こりがちです。また、義務でなくなった瞬間に、運動から離れてしまう人もいるかもしれません。「できるようになったけど、もう二度とやりたくない。」という経験になった人もいることでしょう。
よく体育では「楽しさ」を求められることがあります。子どもたちが感じている楽しさとは
・技ができた(技能が身についた)
・友だちと協力できた
・自分に合った練習方法が見つかった
・動きのポイント(コツ)がわかった
・周りの人に応援してもらった

など、必ずしも技能習得だけではないことが報告されています。
  また、運動に親しむためには、「運動の場」が大切になります。跳び箱とマットの写真

例えば跳び箱の場合、跳ぶのが苦手な子は、何より先に恐怖心があります。その恐怖心を取り除くために右の写真のように、横に置くマットに少し高さを出し、横に落ちてもクッションになる要素を取り入れた場を設定することで、挑戦しようという意欲を高めることができます。そこから友だちと教え合いながら、技のコツを共有して、次第に難度の高い技の習得を目指すことができるようになっていきます。子どもたち同士や先生とも、「できる」喜びを分かち合えることは、体育授業の「よさ」だと思います。運動が得意な子だけでなく、苦手な子でも楽しみながら取り組める場を、先生たちは体育授業で工夫しながらつくっています。みなさんもこれからの体育授業を、少し違う見方をして受けると、今までにない新しい感覚で運動に取り組めるかもしれませんね。



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Posted by 京都ノートルダム女子大学こども教育学科  at 13:52 │せんせいのたまごセミナー